電気ドライブ装置パワーエレクトロニクス用の信頼性の高い溶接継手
パワーエレクトロニクスは、電気ドライブ装置に不可欠な要素です。バッテリーや燃料電池からの牽引エネルギーを電気モーターに伝え、電流を直流から交流に変換します。
溶接される部品は、ほとんどが厚さ 0.5 ～ 3 mm の銅板です。大電流が流れる場所では、高い溶接品質が不可欠です。溶接スパッタや飛散した粒子がショートを引き起こし、部品の故障につながる可能性があるからです。また、お客様のご使用場所での運転中の振動でも問題が生じないよう、溶接継ぎ目には高い機械的強度が要求されます。
パワーエレクトロニクス製造における生産工程のソリューション
端子接点のレーザ溶接では、最新の生産ラインは精密で低出力のマイクロ溶接工程で行われます。これらは特に、熱に弱い電子部品のピンポイント接触に適しています。溶接継手の一貫した高い品質と信頼性を確保するためには、工程の監視が不可欠です。溶接パラメータはリアルタイムで制御され、最適な結果を得るために必要に応じて調整されます。このため、精度と速度に高い要求があるとしても、常に完璧な溶接継手を実現できます。
IGBT（絶縁ゲートバイポーラトランジスタ）基板のレーザ溶接は、パワーエレクトロニクスモジュール製造の重要なステップです。レーザ溶接を使うことで、IGBT モジュール端子をヒートシンクに、正確で非常に高速に接続することが可能です。溶接品質が低いとモジュールの誤動作の原因となる可能性があるため、ここでは工程の監視が鍵となります。リアルタイムの監視を統合することで、エラーの原因を素早く特定し、修正することができます。このようにして、溶接継手の一貫した高品質を確保できます。
電気自動車用パワーエレクトロニクスコントロールユニットの筐体シーリングの品質については、シーリングの気密性を検査する必要があります。この検査技術では、気泡のない塗布、途切れのないガスケット堆積、シール塗布時に求められている形状、幅、位置をチェックする必要があります。
プレシテックの CHRocodile CLS 2 ラインセンサーは、これらの要件をすべて満たしており、パワーエレクトロニクスユニットの筐体全体を高精度で高速に測定できます。その非接触、非破壊測定技術は、ガスケットの勾配が高い場合でも高精度な測定が可能です。
プリント回路基板（PCB）は、保護と絶縁を目的として所定の厚さに 保護ラッカーがコーティングされます。
厚さ仕様を遵守する事は非常に重要な管理項目になるため、薄膜プラスティック厚（15 ～ 7,600 µm）は、必要な精度で測定しなければなりません。
従来通りのサイクルタイムに収めることと、さまざまな箇所での測定が必要とされることによっても、さらに課題が生じます。
超精密測定を実行でき、短いサイクルタイムと高いスループットを実現するプレシテックの Flying Spot Scanner 310 が、これらの課題を解決するソリューションとなります。
3D パッケージング技術では、ワイヤーループとボンドの高さを高精度に 3D 測定する必要があります。最終的な接合品質の形状検査も、半導体が正しく機能するためには不可欠です。1 つの具体的な課題として、ワイヤーの極細化が挙げられます。従来の 2D 画像技術は、ワイヤーループ高さをチェックするには適していません。
ワイヤーループとボンドの高さ、ワイヤーの交差を検査するためにプレシテックが提供しているソリューションは、CHRocodile CLS 2Pro ラインセンサーです。この商品は 半導体の形状測定用途に最適です。このセンサーの非常に広い受光角は、ワイヤーループやはんだバンプのような丸い形状のものの正確な形状測定を可能にし、最大 4320 万画素/秒、36,000 ライン/秒の高速データ取得レートにより、サイクルタイムの短縮を実現します。
