軽量構造材料のリモートレーザ溶接
フィラーワイヤなしでもダイナミックかつ柔軟に溶接
気候保護を推進するために、CO2排出量の削減は現代で最も重要なテーマの一つとなっています。そのため自動車メーカーは、アルミニウムを使用することで車両の重量を削減し、性能を落とすことなく燃料の節約を実現しています。アルミニウムの代表的な用途としては、接合箇所が多い自動車のドアやテールゲートなどの後付け部品があります。
従来は、フィラーワイヤを用いた溶接により、アルミニウム接合を可能にしていました。しかし、この方法では多くの材料とエネルギーを消費し、消耗品も多く発生しました。また、通常は、モニタリングシステムを搭載した別の工程で、溶接状態をすべて検査しなければなりませんでした。
革新的なレーザ出力調整機能をもつWeldMaster Scan&Track&Inspect溶接システムにより、フィラーワイヤなしでのアルミニウム合金溶接が可能となり、単一のシステムで総合的な自動化ソリューションを提供できるようになりました。
シームトラッキングを光学的に行い、リモートからレーザ溶接し、溶接シームの検査をオンラインで実施します。溶接ヘッドが接合部の上を通過するときに、全ての工程が1回のパスで実行されます。これにより、プロセスの安全性が確保されるとともに、コストと時間が削減されます。接合部で異常が発生した場合、溶接パラメータを自動調節するか、警告信号またはエラー信号をシステムに直接送信します。このため、生産がより安定性し、効率性、経済性も向上します。